ナンバーズ



注意書き→私が高校生の時のリアルなお話でございます。
身内ネタなんで面白くないかと思いますが、2002年くらいのゲームセンターなどを思い浮かべながら読まれると、少しは面白いかと思います。
ついでにいうと、ナンバーズとは高校の友人達が勝手に集まって作ったグループの名前です。
最初はザンギエフ同好会だったはずです。(あの頃はメカザンギエフが強かったw)
『○○ナンバーズ』だったのがいつしか省略されて『ナンバーズ』と呼ばれるようになりました。

――それではごゆっくり。




地球――それも日本で、秘密裏に、そして人知れず戦っている者達がいた。
その者達には一般の常識や思想は通用しない。
なぜなら。彼らはナンバーズなのだから・・・・・・。


いつもの平和な日曜日。
男達は動き出す。

「午後1時3分。少し早く着いてしまったか」

男は自転車から降り、目の前のゲームセンターをみる。
休日だからか、少しいつもよりも人が多い気がする。
男は微笑んだ。・・・かなり不気味だ。
そのまま男は自分の家かのように入っていく。
男の名前は渡月。高校三年生の男。
ごくありふれた名前なのだが(本名はね)、この男は普通じゃない。
なにせ、渡月はれっきとしたナンバーズの一員なのだから――


街から少し離れたところにある山。
その名もない山を登っていくと、人が住んではいけないと思わせるところまでいける。
そんな危険地帯のど真ん中に住んでいるのが鈴鳴と呼ばれ慣れ親しんでいる若者だ。なぜかこいつも18歳。
ナンバーズ中、上位に位置するランクAの変態だ。ブライティ○『鈴鳴』といわれ慣れ親しんだ彼の名言をよい機会なのでここに記す。

『ブ○イティアは純愛ゲームだ!!』

「鈴鳴。そろそろ時間」

隣で本を読んでいる男、Nは鈴鳴にそう呼びかけた。

「そんじゃ、いきますか?」

鈴鳴の一言で辺りに潜伏していた者達が一斉に立ち上がる。

「・・・N、ゲーセン行かないの?」

「うん。行かない」

Nと呼ばれた男は、「行くとは言っていない、時間になったよと警告しただけだよ」とでもいうかのような態度だ。

「ボス、時間がありません行きましょう!」

潜伏していた天然パーマでボーズのカニアキという男は、Nのことをボスと呼称しているらしい。

「んじゃいくか・・・」

彼らはやたらと協調性がないくせして、やたらと群れたがる。
男達は山を折り始めた。
そう、彼らもナンバーズなのだ。
目的地はただ一つ。街のゲームセンター。
彼らはもくもくと歩き続けた。


ナンバーズとは11人の男達からなり、1人1人に番号がつけられている。
平均年齢18歳。全員18歳だからだ。
なのでナンバーズの面々は友達感覚で付き合っているが交友関係は複雑だ。
11人ともなればそれぞれが通う高校、それも数は全部で5校。
住んでいる場所が数十キロ離れている人もいるし、なによりそれぞれが違う高校に通っているのでは話したこともないやつの一人や二人はいたりする。
そのため、全員が集う日は稀であり、数えるほどしか会っていない者がほとんど。実は顔と名前を知られていない者もいる。
ここで気になるのがナンバーズの存在意義。
これから少しずつ明らかになるでしょう。

「え〜中間管理職であるわたくしジョージから一言。今日はペット一味を完膚なきまでに叩き潰しましょう!」

男達はお互いにうなずきあい、最近話題沸騰中のゲーム『キングダムファイターズ』という格闘ゲームをしているペット一味に乱入する。

ここで新しいワード『ペット一味』について説明だ!

一時期ゲーセンにあった『ジョジョの奇妙な○○』というゲームをご存知だろうか。
そのゲームに『ペット○ョップ』というキャラがいる。
最初は誰も使っていなかったのだが、鈴鳴のそのキャラの技(戦い方)が盗まれた辺りからであろう。彼らにそのチーム名がついたのは。
今思えば、あの時からお互いに意識しはじめたのかもしれない。

ナンバーズは攻めキャラだ。

格闘ゲームでは、相手が飛んでくるまで『待つ』なんて戦い方はしない。
『飛ぶ!走る!攻める!立ち止らない!!』な戦いを好む。
しかし!彼ら、ペット一味はどうだ!?『待つ!守る!投げに弱い!!』
あなた達はタイム切れになるまでそうやってガチガチになっているんでしょうか?
さらに不運なことに、ナンバーズはキャラの連続技を『そのままパクられている』ので頭にきているのだ。(一部の人が)


さて、ここでペット一味について軽く紹介をしておく。
ペット(本体)、清川さん、博士、インテリ、ペット弟、ペットブウ、エディーマーフィー。
数えればきりが無いが、彼らは待ちキャラだ。
戦うには十分すぎる理由である。
そういった理由のため、ナンバーズはペット一味をこよなく嫌い、格闘ゲームでつまらない戦い方をするやつらをゲームで倒し、乱入する気さえ奪い、さらにはこのゲームセンターから排除しようと企んでいるのである。
なんて幼稚な――なんて思うことなかれ。ナンバーズには他にも敵対戦力がいるのだ。
だからどうした――なんて思うことなかれ。弁解の予知がないのもまたナンバーズなのだから。
どちらが正義の味方かわからなくなってしまったがどちらもぶっちゃけ悪なのでよしとしよう。
ナンバーズはペット一味を次々を倒していった。



外の景色が淡い茜色に染まり、ナンバーズの宿敵『ペット一味』も尻尾を巻いて逃げ帰る。
しかし!ここでは小さなドラマが起こっていたのだ。

「エ・エレガントや・・・・・・」

南米のほうで笑いながら歌や踊りをしてる・・・・・・もとい!そこに住んでいそうな顔立ちの男は感激の涙を流した。
アフロMである。○○○○ナンバーズ、ナンバー3の男。
「紳士だ・・・こいつはすばらしい・・・」

自称中間管理職の男、ジョージはアフロMが負けた男に向けていった。
視線はキングダムファイターズという格闘ゲームの画面に釘付けだ。

「は〜、エレガントや!か〜なり、エレガントや!!もう、弟子入りするしか・・・」

と顔の見えない対戦者に敬意をしめす二人。

「む。すまん、迎えがきたようだ」

携帯片手に歩き出すジョージ。

「天国、地獄どちらの迎えだ?」

「将軍。とうとう狂ったか・・・」

将軍と呼ばれた男――渡月はひきつった笑みでジョージに「早く帰れ」と別れのあいさつ。
渡月がひとり画面とにらめっこしているといつのまにかにみんな帰っている。
渡月は耐え切れずに――

「あへ〜」

叫び帰っていった。




休日に決まったメンバーが決まったところに決まってやってくる。時間は決まっていない。

「相変わらず腑抜けたやつらだな!なぁキムよ!」

「あぁ・・・」

キムと呼ばれた男は気の無い返事を返しながら、元気なこの男――『O』の後をついていく。

「今日もいい天気だな!キム!」

「あぁ・・・」

相変わらず気の抜けた返事を返すキム。
突然、Oはバカみたいに笑い出す。

「グヘヘ〜!オマエ帰っていいよ〜!」

「グヘヘ〜」

Oとキムのバカトークが続く。
いつものところ、ゲームセンター。
いつもの場所の対戦台。
今日も懲りずにペット一味がやってくる。

「ああ〜ん?あれはペット弟じゃないか〜?」

Oはキングダムファイターズにコインを入れる。
キムは黙ってOの戦いを見ている。
連続技や乱舞などの長い技をくらっている間、ペット弟は対戦台をバンバン叩いてくる。これが名物『ペットバンバン』だ!
・・・店員はよく怒らないものだ。
しかし、ペット弟の気持ちもわからんでもない。
キングダムファイターズをやると必ずといっていいほど一回戦目で誰かが乱入してくるのだ。乱入されるのは別にいいのだが、それでペット弟は負けてしまうのだからなんだかかわいそうではある。

「ぐへへ〜。勝っちゃったよ〜!」

負けたペット弟が対戦相手を見に来た。
そうとうくやしかったのだろう。その眼には恨みと嫉妬、その他の憎悪が入り混じる瞳でOをにらむ。

「バーカ」

Oは隣に立つペット弟にたしかにそう言った。
・・・最低である。いつか呪われて死ぬだろう。そう願いたいものだ。


その近くの台ではある男が二人座っていた。
ナンバーズだ!

「みたか、がんばったよな俺」

ナンバー6の空木が後ろで見ていた渡月に同意を求める。

「ああ・・・」

空木は自分のことをカッコイイと自負している。
まぁ否定はしないが、

「まさか俺のギョン様が二回落ちとは・・・」

渡月の思考を中断させたのは、ナンバー9のパミール・T原だった。

「どうした?」

「おお!渡月!俺とこいつを一緒にやらないか?」
指差したゲームはパミールのやっていたゲームで『機動戦○ガンダ○』。

「それはいいが、BBBはどこにいる?」

「あいつなら『キム・カッチョン』ってキャラ使ってボコってるはずだが?」

「なるほど」





渡月の意識は書いている最中にも関わらず、遠のいてゆく。




ナンバー零、N。ボス。
ナンバーT、ミツ。寡黙なやつ。
ナンバーU、鈴鳴。ブライティ○。
ナンバーV、アフロM。アフロ。
ナンバーW、ジョージ。神。
ナンバーX、神座井。空が飛べる。
ナンバーY、空木。ナルシスト(当時)
ナンバーZ、カニアキ。悲惨。
ナンバー[、渡月。ロリコン。
ナンバー\、パミール。兵器マニア。
ナンバー]、BBB。面識が無し。



付け加えておくと、ナンバーは早いもの勝ちで適当につけられていた。


その他のキャラ。

どすこい紳士――
名前の由来は『カプコ○vs○NK(新日本企画)』というゲームで『江戸モンドホン○』でひたすら待ちながら隙あらば『どすこい』かましてくる人。飛ばないと『飛んでこいや〜』や『待つなこら〜!』などの言葉を、向こう側の対戦相手に向かっていうおもしろい人。距離取って投げにいくと『投げ卑怯だぞ〜!』などの声が飛ぶ。
朝から晩までゲーセンにいる不思議な人だったりする。

ロバート――
そこまで格闘ゲームが強いわけではないが、何度も私たちに乱入してくれるいい人。
別名、カモ。ロバートみたいに髪の毛が長いことから命名。ロバート使いではない。


あとがき

身内ネタ〜バンザーイ!
ただの身内の紹介文です。次からはちゃんとした小説を書く予定です。


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