秋色の陽炎


覚えていますか? 開いたページが閉じられなくて
恋に落ちる瞬間 切ないメロディへと変わった午後の教室
覚えていますか? 初めて会ったあの風の音を
呼吸が止まるほどの高鳴り そこだけ写真に収めたかのような永遠を

――数年が経ったある日のこと。ガラスが突如割れた――

止まったままの秒針が長い長い一秒を刻み始めた
今までの時間を埋めるために 加速してゆくその中心に
わたしは精一杯なにかを追い求め走り続けた

――彼女の中で変化が起こったのは数える間もないほどの瞬間という名の直後――

知らない何かをわからないまま素通りするなんて
昨日よりも今日よりももっともっと輝けるように
わかりきった未来を変えることができるように
息絶えるその時まで答えを探してまた旅たつのだろう

――時は戻りあの日のレコードの傷を探す――

青く低く短い昼の空 聞こえていることにも気付くことなく当たり前として、
小鳥の鳴き声 いつもの並木道だった
秋なんていつはじまったのか覚えていない
いつのまにかに冬の訪れ・秋の終わりを告げようとしている

――ひとひらの紅いもみじがゆっくりと地面に落ちた――

君の笑顔 儚げにみえたのは きっと涙で歪んだ世界だったから
やさしくさわっても壊れてしまいそうだったから

――やさしい手のぬくもり 風が運んでくれた そんな気がしてまぶた閉じた――

みゅーん。(あいさつ)
この詩はもともと高校の時書いたやつです。数年経った今、これを見た私が、
『俺も若かったんだな』と思わずつぶやくほどwもちろん軽く推敲してますがね。
・・・ぶっちゃけると推敲した結果、原形が残っていないというのは内緒なのだ。


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