人知れず大きな声で叫ぶ 蝉の一週間


すれ違ったまま知らずに歩いた 足元には見せたくない影が消えることなく
風がチラシを 倒れた自転車を 消え行く空き地の草むらを
ねこがこっちをみて細い路地においでと呼びかける

彷徨い続けた僕らは 枯れた花にそっと水をかけてあげた
一度折れてしまったあの茎はなかなか元通りには戻らなかった
それでも僕らは水をあげ またそれを生きがいにしていた

尊き時の流れの中で儚くとも美しくありたい
蝉のように自分だけを精一杯生きて
どんなに迷惑でもかまわない
うるさいと感じるくらいに叫ぶ 僕の一週間

どしゃぶりの中 大きな花火がひとつ上がった
曇り空をふきとばすような 気持ちいいくらいの心音が
海越え山越え僕らのもとへ 音を立てて過ぎ去っていった

回り道ばかりであなたはふらつくけど 毎日嫌なことばかりじゃない
不器用なのはお互い様だねと笑えたら 丸く収まるのにね
チャンスと謝る勇気を・・・ 僕が僕であり続けるために

教科書に載せたいわけじゃない僕らの生き様を
わずか一週間 カッコよくやらせてくれ
どんなに小さな出来事でもかまわない
心に残る一瞬を 真剣さを 情熱が焦がす思い出が
僕の足跡(証)になる

長き歴史の一行に僕らの歩いたストーリー
バックグラウンドの向こうではちゃんと怒ったり笑ったり泣いたりしてる

尊き時の流れの途中で 少しだけ足踏みしても許しておくれ
すぐには無理だけど いつか追いついて見せるから
気付かれなくったってかまいやしない
蝉のような一週間 声を出して叫ぶ一週間
蝉のような一週間 僕の一週間

季節外れのポエム完成〜♪(あいさつ)
いつUPしようか、どのポエムの次にこれをUPしたら
好感触が得られるのだろうか・・・。
なーんてことやってたのでいまさらながらのUPになりました。
『人知れず大きな声で叫ぶ 蝉の一週間』を読んでくださった方。
少し男らしく、そんでもって儚げな素直さをこのポエムから、
感じ取ってくださればうれしく思います。


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